鏡開きのものがたり
むかしむかし、あるところに…あぁ、これは今でも続いている大切なお話でございますよ。
お正月になると、どこの家でも「年神様(としがみさま)」という新しい年の神様をお迎えするために、丸い鏡餅をお供えします。神様はそのお餅の中に宿って、みんなが幸せに暮らせるよう、じっと見守ってくださるのです。
さて、松の内(お正月の期間)が過ぎた1月11日のこと。 神様は「今年もみんなが元気に過ごせますように」と願いを込めて、お家を旅立たれます。
神様が去った後のお餅には、神様の不思議な力が宿っていると言われております。そこで、そのお餅をみんなで分けて食べて、**「一年の病気を追い払おう」**というのが鏡開きでございます。
なぜ「切る」のではなく「開く」と言うのか?
お餅を細かくするとき、昔の人は決して包丁を使いませんでした。 なぜかって? 刃物で「切る」というのは、お侍さんの「切腹」を思い出させるから、とっても縁起が悪いと嫌われたのです。
そこで、木槌で「コンコン、パカッ!」と叩いて割ることにしました。 でも、「割る」という言葉も縁起が悪い。だから、おめでたい末広がりの意味を込めて、「開く」と呼ぶようになったのでございます。
お餅を食べて、めでたしめでたし
そうして開いたお餅は、おしるこや、あったかいお雑煮にして、家族みんなで「おいしいねぇ」と残さずいただきます。
神様の力を分けてもらった村人たちは、その一年、風邪ひとつひかずに元気に暮らしたそうな。
めでたし、めでたし。

コメント